FX4クラウドの「スキャンデータ」からの仕訳計上方法

スキャンデータからの仕訳計上

TKC証憑ストレージサービスを利用して証憑データをTISC(TKCデータセンター)にアップロードします。

この証憑データをFX4クラウドで受信して仕訳計上します。

その仕訳には自動的に証憑データが貼り付きます。

なお、仕訳計上時に補正した内容は学習され、次回以降同様の取引を受信した際には前回の補正内容が初期表示されます。

税理士法人 都心綜合会計事務所

「書類の選択」画面、及び操作方法

「書類の選択」画面
操作方法
  1. 当機能利用にあたっては、TKC証憑ストレージサービスに登録した「書類の種類」のうち、FX4クラウドで受信対象とするものを設定する必要があります。
  2. 当メニューの選択時に、上記①により当機能を利用すると設定した書類について、最新のデータを自動的に受信します。
  3. 受信が完了すると、[データ確認]ボタンが押せるようになります。ボタンをクリックすると「受信済データの一覧」画面に進みます。
  4. [仕訳ルール一覧]ボタンで「仕訳ルールの一覧」画面が起動します。
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「受信済データの一覧」画面、及び操作方法

「受信済データの一覧」画面
操作方法
  1. 一覧部には、受信したデータが表示されます。
  2. 受信したデータの行をダブルクリックまたはエンター・キーで選択すると、「仕訳の補正」画面が表示されます。
  3. 「仕訳計上」欄には、以下の3種類の状況が表示されます。
    1. 要確認
      補正未了のデータです。

    2. 補正済で仕訳計上が可能なデータです。
    3. 対象外
      すでにFX4クラウドに手入力されているため、仕訳計上しないように選別した明細です。
  4. データを受信すると、次の自動処理がかかります。
    1. 仕訳ルールの適用
      a.勘定科目や課税区分などの自動表示
      過去に同じ種類の取引を受信した場合、前回補正した勘定科目や課税区分などを自動表示(初期表示)します。
      b.計上対象外として表示
      過去に同じ種類の取引を受信しており、「計上対象外」とする仕訳ルールを作成している場合は、「対象外」として初期表示します。
  5. 画面上部の[証憑表示]ボタンをクリックすると、証憑画像が表示されます。
    これを参考に、既にFX4クラウドに入力されているデータを選別してください。
    不要なデータがある場合は、[F9 計上対象外]ボタンで計上対象から除外します。
  6. 補正が終了した後、[F4 可仕訳計上]ボタンで受信したデータを仕訳計上します。
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「仕訳の補正」画面、及び操作方法

「仕訳の補正」画面
操作方法
  1. 仕訳を補正するための画面です。
    過去に同じ種類の取引を読み込んでいる場合は、前回補正した勘定科目や課税区分などを自動表示(初期表示)します。
  2. 画面上部の[行訂正]ボタンをクリックすると、仕訳の補正を開始します。
    仕訳辞書(F2キー)、仕訳DB(F7キー)を利用した補正も可能です。
  3. 1証憑から複数の仕訳が計上されるケースを想定して、2行目以降に仕訳を追加入力できます。
    なお、2行目以降に追加入力した仕訳についても、補正した相手科目や課税区分などの情報を学習します。
  4. 「会社情報」タブのメニュー「4 消費税情報」で「取引入力時の仕入税額控除要件チェック」を「する」と設定している場合、課税仕入れ取引(課税区分[5]~[78])の入力時に次の項目のいずれかが空欄の場合、下のメッセージが表示されます。
    警告
    会計伝票の入力に戻って当該項目を入力する場合は[いいえ]ボタンを、このまま更新する場合は[はい]ボタンをクリックしてください。
    輸入課税仕入れ取引(課税区分が[55],[65],[75])の場合
    1. 「実際の仕入れ年月日」
    2. 「元帳摘要(仕入れ資産等の総称)」
    輸入以外の課税仕入れ取引(課税区分が[5],[51],[57],[58],[6],[61],[67],[68],[7],[71],[77],[78])の場合
    1. 「取引先名(仕入先の氏名又は名称)」
    2. 「実際の仕入れ年月日」
    3. 「元帳摘要(仕入れ資産等の総称)」
  5. 当画面で補正した内容は「仕訳ルール」として自動的に登録され、次回以降同じ種類の取引を受信した際に、前回登録された「仕訳ルール」の内容が自動表示(初期表示)されるようになります。
    1. なお、「仕訳ルール」は「条件部」(受信したデータが同じ種類の取引であると判定するための条件)と「仕訳部」(条件が合致した場合に初期表示する仕訳)から構成されます。さらに「条件部」は、データの「書類の種類」及び「取引先名」から構成されます。つまり、「書類の種類」と「取引先名」が一致するか否かで同じ種類の取引か否かが判定されます。
      【「仕訳ルール」のイメージ】
      「仕訳ルール」のイメージ画像
    2. ただし、例えば「取引先名」が「㈱PJサプライ 鹿沼店」という場合に、これをそのままルール化してしまうと、「㈱PJサプライ 鶴田店」のデータ受信時にはルールに合致しないこととなってしまいます。
      仕訳ルールが適用されない場合の画面
    3. このような場合、「取引先名」が『「㈱PJサプライ 鹿沼店」と完全に一致する場合』ではなく、下図のように、例えば『「㈱PJサプライ」で始まる場合』と変更できれば、後ほど受信する「㈱PJサプライ 鶴田店」というデータにもこの「仕訳ルール」を適用することができます。
      仕訳ルールが適用された場合の画面
    4. そこで、「取引先名」については、ルール化する際に文字列を編集可能にするとともに、受信したデータにセットされた「取引先名」が、その文字列と比較して「どういう状態にある場合に」ルールに合致したこととするかという設計が可能です。
      具体的には、次の4通りの設計が可能です。
      a.「と完全に一致」
      登録された文字列と完全に一致する場合に、ルールに合致したこととします。毎回必ず同じ「取引先名」がセットされてくる場合は、最も確実な方法です。
      b.「で始まる」
      受信してきたデータの「取引先名」が、登録された文字列で始まる場合、ルールに合致したこととします。上記の「㈱PJサプライ 鹿沼店」のように、複数の店舗を有する小売店で購入するような場合で、かつ先頭部分は変更がない場合に有効利用できます。この場合、ルール化する文字列を「㈱PJサプライ」に編集した上で、この文字列「で始まる」と設定することにより、別店舗のデータに対しても仕訳ルールを適用できるようになります。
      「㈱PJサプライ 鹿沼店」「と完全に一致」 →「㈱PJサプライ」「で始まる」
      c.「で終わる」
      受信してきたデータの「取引先名」が、登録された文字列で終わる場合、ルールに合致したこととします。例えば、TDSでOCR読取した結果、取引先名が「掃除のお店 PJサプライ」だったとします。この時、TDSの利用者によっては、「掃除のお店」を削除し、「PJサプライ」のみを「取引先名」として残す可能性があります。この場合、「掃除のお店 PJサプライ」と「完全に一致」というルールでは一致しませんが、ルール化する文字列を「PJサプライ」に編集した上で、この文字列「で終わる」と設定することにより、仕訳ルールを適用できるようになります。
      「掃除のお店 PJサプライ」「と完全に一致」 →「PJサプライ」「で終わる」
      d.「を含む」
      受信してきたデータの「取引先名」の中に、登録された文字列を含む場合、ルールに合致したこととします。先ほどの「㈱PJサプライ 鹿沼店」の場合で、利用者により「株式会社」や「㈱」など会社組織の表記に揺れが生じるような場合に有効利用できます。この場合、ルール化する文字列を「PJサプライ」に編集した上で、この文字列「を含む」と設定することにより、以降のデータに対しても仕訳ルールを適用できるようになります。
      「㈱PJサプライ 鹿沼店」「と完全に一致」 →「PJサプライ」「を含む」
    5. 当画面で新規取引の補正処理を行うと、初期値では”「取引先名」「と完全に一致」”という条件で「仕訳ルール」が登録されます。
      変更が必要な場合は、当画面下部の[条件変更]ボタンをクリックし、条件を変更してください。
      スキャンデータからの仕訳計上
      なお、当欄は新規取引の仕訳計上時時(合致する仕訳ルールがなかった場合)のみ表示されます。
      仕訳計上後に変更が必要となった場合は、仕訳ルールの確認・変更画面で修正してください。
    6. なお、前回登録された「仕訳ルール」の内容が自動表示(初期表示)された後、仕訳の補正時に次のいずれかの項目を変更した場合は、別の「仕訳ルール」として登録されます。
      項目特記事項等
      1課税区分
      2事業区分
      3税率①登録済の「仕訳ルール」の税率が「日付判定(標準税率)」または「日付判定(軽減税率)」の場合、「経過措置等の税率」へ変更した場合のみ、変更後の税率で「仕訳ルール」が新規登録されます。
      ②登録されている「仕訳ルール」の税率が「日付判定(標準税率)」または「日付判定(軽減税率)」以外(例5.0%)の場合は次の通りです。
      1. 税率テーブルの「標準税率」に変更した場合は、税率を「日付判定(標準税率)」として「仕訳ルール」が新規登録されます。
      2. 税率テーブルの「軽減税率」に変更した場合は、税率を「日付判定(軽減税率)」として「仕訳ルール」が新規登録されます。
      3. 税率テーブルの「経過措置等の税率」に変更した場合は、変更後の税率で「仕訳ルール」が新規登録されます。
      4借方科目
      5借方口座
      6貸方科目
      7貸方口座
      8取引先コード
      9取引先名今回補正時に「随時入力」をした場合のみ、当項目はチェックされます。
      「仕訳ルール」に登録済の取引先名称と異なる場合は、変更したものと扱われます。
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「仕訳ルールの一覧」画面、及び操作方法

「仕訳ルールの一覧」画面
操作方法
  1. 登録済みの「仕訳ルール」が一覧表示されます。画面左上で書類の種類を選択すると、当該書類の種類で作成済みの仕訳ルールが一覧表示されます。
    「計上」欄が「○」のものは条件に合致した場合に仕訳を計上するもの、「×」のものは計上対象外とするものを示します。条件に合致した場合に、複数の仕訳を計上する仕訳ルールについては、最初の仕訳の情報のみが表示されます。その場合、「仕訳数」欄に総仕訳件数が表示されます。
  2. 当画面で新規に「仕訳ルール」を登録する場合は[登録]ボタンを、修正する場合は[修正]ボタンを、削除する場合は[削除]ボタンをそれぞれクリックします。
  3. 画面右上の「書類の取引先名」欄では、書類の取引先名で検索することが可能です。入力した文字列を含む取引先に関するルールが表示されます。
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「仕訳ルールの確認・変更」画面、及び操作方法

「仕訳ルールの確認・変更」画面
入力項目
項目名入力桁数内容
①条件(受信したデータが次の条件に合致する場合)
1)書類の種類 新規登録の場合は、登録済の書類の種類を選択します。既存の仕訳ルールの修正時は選択できません。
2)利用先等(取引内容)
a.入力欄 修正の場合、受信したデータの「取引先名」が表示されます。
b.コンボボックス 「と完全に一致」、「で始まる」、「で終わる」、「を含む」のいずれかから選択します。
②初期表示する仕訳
1)課税区分 課税区分を入力します。
なお[一覧]ボタンで課税区分一覧画面が開きます。
当項目は省略可能です。
2)事業区分 ①主たる事業区分を入力する設定の場合のみ有効です。
②事業区分を入力します。
なお[一覧]ボタンで事業区分一覧画面が起動します。
当項目は省略可能です。
3)借方科目 ①借方科目を入力します。
なお[一覧]ボタンで科目一覧画面が起動します。
当項目は省略可能です。
4)借方口座 ①借方科目が口座別管理している場合のみ有効です。
なお[一覧]ボタンで口座一覧画面が起動します。
当項目は省略可能です。
5)貸方科目 ①貸方科目を入力します。
なお[一覧]ボタンで科目一覧画面が起動します。
当項目は省略可能です。
6)貸方口座 ①貸方科目が口座別管理している場合のみ有効です。
なお[一覧]ボタンで口座一覧画面が起動します。
当項目は省略可能です。
7)税率 ①課税区分に1,11,12,5,51,55,57,58,6,61,65,67,68,7,71,75,77,78 のいずれかを入力した場合のみ選択可能です。
②税率を選択します。
8)取引金額(コンボボックス) ①複合仕訳(仕訳のタブが複数ある場合)の場合のみコンボボックスの選択が有効となります。
②取引金額をどのようにセットするかをコンボボックスで選択します。なお、「受信金額」は「仕訳1」タブの場合のみ選択可能です。
③「固定金額」を選択した場合、取引金額(エディット)欄が有効となります。
9)取引金額(エディット)-99,999,999,999~99,999,999,999データ受信時に固定でセットする金額を入力します。「固定金額」を選択した場合、当項目は省略不可です。
10)取引先コード 取引先コードを入力します。なお[一覧]ボタンで取引先一覧画面が起動します。当項目は省略可能です。
11)取引先名 取引先名を入力します。ただし、取引先コードが入力済の場合、当項目は入力できません。当項目は省略可能です。
12)仕入れ日 ①課税区分に5~78、または5~8(システム情報の設定による)を入力した場合のみ有効です。この際の初期値は「年月日」となります。
②コンボボックスで選択します。
13)元帳摘要 元帳摘要を入力します。
14)収支区分 ①貸借の組み合わせが資金科目と非資金科目の場合のみ有効となります。
②収支区分、内訳区分を入力します。なお[一覧]ボタンで収支区分一覧画面が起動します。当項目は省略可能です。
15)部門 ①部門を入力します。入力できる部門は1部門のみです。なお[一覧]ボタンで部門一覧画面が起動します。当項目は省略可能です。
16)部門(コンボボックス) ①部門コードを入力した場合で、かつ課税取引の場合のみ当項目を選択可能です。この際の初期値は「税抜き金額で入力」です。
操作方法

①仕訳ルールの一覧画面で[登録]または[修正]ボタンをクリックすると当画面が表示されます。
当画面の上部には「条件部」が、画面下部には「仕訳部」が表示されます。
「条件」と当条件に合致した場合に初期表示する「仕訳」を登録します。

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最後まで閲覧して頂きありがとうございます。